4年間のコンサルタント経験からイギリスMBA留学へ: 【独学での】実践的な受験準備ガイドと成功の秘訣

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クレアチニン

クレアチニン

公立高校の英語教員から未経験でシンクタンクに転職。コンサルタントとして、通信・メディアセクターのリサーチ、コンサルティング業務に従事。大学在学中にTOEIC940点、TOEFL iBT84点を取得し、米国の大学に留学。英国MBA留学に向けてIELTS7.0取得。

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はじめに

3年間教員として働いたのちシンクタンクに転職した私は、4年間のコンサルタントとしての経験を経て、キャリアの次のステップを模索し始めました。その過程で、自分の視野を広げ、グローバルなビジネス環境で活躍する能力を磨くために、海外でMBAを取得することが今後の自分のキャリアにプラスになると考えました。

MBAでは、ビジネスやマネジメントに関する知識を得られるだけでなく、リーダーシップやクリティカルシンキングといったソフトスキルも身につけることができます。また、世界中から様々なバックグラウンドを持った学生が集まるため、自らのネットワークを広げることもできます。このブログでは、私が海外MBA留学を決意し、【独学で】実際にイギリスのビジネススクール受験に挑戦するまでの経験を共有します。詳細な準備や試験対策などについては別の機会にお伝えします。

留学先の選定

MBA留学を決意し、留学先のビジネススクールを選ぶ上で、私は以下の点を重視しました。

  • 留学期間が1年間であること
    (キャリアを長期間中断することなく、迅速に学位を取得し、仕事に復帰したいため)
  • 授業料のコストパフォーマンス
    (海外MBAは一般的に授業料が高額であるため)
  • ビジネススクールや大学の世界的なランキング

これらの条件を満たす国・地域として、イギリスが浮かび上がりました。
イギリスは、質の高い教育制度と、1年間で完結するMBAプログラムを多く提供していることで知られています。また、上位のビジネススクールには国立大学が多く、授業料も他の国に比べてリーズナブルなこともあり、私にとって最適な選択肢でした。

受験準備

私はイギリスのビジネススクールの中から、ラッセルグループに所属するダラム大学、マンチェスター大学、リーズ大学のビジネススクールを受験することに決めました。ラッセルグループは、イギリス内の24の著名な研究型の大学で構成され、卓越した研究と教育、そして学習経験に焦点を当てています。これらの大学は、優れた教育プログラムと国際的な評価を持っているため、卒業生がグローバルにビジネス界で活躍していることが魅力的でした。

また、社費ではなく、私費で留学を考えた私には、奨学金を得たとしても、トップスクールであるオックスブリッジ(オックスフォード大学やケンブリッジ大学)やインペリアルカレッジの学費は高すぎたので、それらの大学よりも授業料が安い大学を選定しました。

入学要件として、IELTSとGRE/GMATのスコアが必要でした。IELTSでは多くのトップスクールが7.0以上のスコアを要求し、GREやGMATではVerbalとQuantitativeのセクションでそれぞれ良い成績を出すことが求められています。これらのテストの準備には多くの時間を費やしましたが、私は最終的にIELTSで7.0、GREでVerbal155点、Quantitative161点を獲得しました。しっかりと学習時間や準備時間を確保することができれば、スクールなどに通わずとも十分に独学で対応可能です。

受験と結果

受験準備を終えた後、私はダラム大学、マンチェスター大学、リーズ大学のプログラムに出願しました。出願過程では、PS(Personal Statement)やCVに、自身のコンサルタントとしての経験及び将来のキャリアプランを詳細に記述し、なぜその大学のプログラムが自分の目標達成に役立つのかを説明しました。面接においてもこのことについて深堀されました。当然ですが、受験校選定やPS、CVの作成時には、MBA留学の目的やその後のキャリアパスまで考える必要があります。受験時の面接で質問されますし、スクールを選ぶ際の重要な要素となるためです。

各大学で応募書類は異なりますが、基本的には以下のものが必要となります。

  • CV(日本における職務経歴書のようなもの)
  • PS(自己推薦書)
    ※PSは各ビジネススクールによって質問が設定されており、それに従って執筆する必要がある場合がほとんどです。
  • 推薦書(職場の上司や大学の教授からの推薦書)
  • 試験結果(IELTS、TOEFL、GRE、GMATなど)
  • 学位証明書や成績証明書(学士取得時のもの)

イギリスでは、Undergraduate(大学学部)受験の際にはUCASというシステムを利用して、複数の大学に一気に出願できますが、Postgraduate(修士)受験では、それぞれのビジネススクールが持つ独自のシステムを利用して、各大学に個別に出願する必要があります。そのため、出願書類も大学ごとに準備する必要があり、受験準備には非常に時間がかかりました。

私はおおまかに以下のような流れで受験しましたが、一般的にはもう少し余裕をもった受験スケジュールを組むのが望ましいと思います。

  1. 2023年4月 受験を決意
  2. 2023年4月~6月 大学や奨学金などを調査
  3. 2023年5月~10月 IELTSとGRE対策
  4. 2023年7月 IELTS受験① 6.5点
  5. 2023年8月 IELTS受験② 7.0点
  6. 2023年10月 GRE受験 Verbal155点/Quantitative161点
  7. 2023年9月~12月 CV、PSの作成、必要書類の準備
  8. 2023年10月~2024年1月 出願・受験
  9. 2023年12月~2023年2月 受験結果公表

英語力次第で受験までに要する期間が大きく変わりますが、私は英語が得意だったので、IELTS対策にはそれほど時間をかけず、GREと出願書類作成に多くの時間を費やしました。また、私はそれほど手間取りませんでしたが、推薦書が必要な場合はできるだけ早い段階で推薦者とコンタクトを取り、書類の作成を進める必要があります。

1年弱の準備期間、受験を経て、年明けに結果が発表され、私は応募した全ての大学からオファーを獲得することができました。これは私にとって大きな自信となり、自分の選択と努力が正しかったことを確信することができました。

まとめ

イギリスMBAプログラムの受験は、私にとって多くの学びと成長の機会を提供してくれました。留学先の選定から入試準備、そして受験という一連のプロセスを通じて、自己管理能力や目標達成に向けた努力の重要性を改めて実感しました。これから留学を考えている方々にとって、私の経験が少しでも参考になれば幸いです。
これからの留学生活を通じて得た知見や経験についても、引き続き情報発信していきたいと思います。

海外での学びは、ただの学位取得以上の価値があります。異文化理解、グローバルな視野、そして自己成長など、これらはすべて、今後のキャリアにおいて計り知れない資産となるでしょう。